Mastodon(マストドン)に触れて思ったこと。

話題の新進気鋭SNS、Mastodon(マストドン) に触れていろいろと思うところがあったので、ファーストインプレッションをぱぱっと残しておこうと思います。

Mastodon(マストドン)とは

Mastodon(マストドン、以下同)は新しいSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。

ドイツの24歳の青年が作ったらしいです。

Wikipediaによれば、SNSとしてはマイクロブログ(ミニブログ)というものに分類されるようです。

興味深いのはTwitterが140文字をひとつの区切りとしているのに対して、Mastodonは現在、最大500文字まで入力可能となっている点。

これまでの分類では(少なくとも日本では)「マイクロブログ」と「ミニブログ」はやや同義で遣われていた向きがあるけれど、これからはマイクロブログは200文字くらいまで、ミニブログは500文字くらいまで、といったように区別されていくかもしれないなと。まースマホとタブレットの境界、みたいにどうでもいいっちゃどうでもいいけど。

Mastodonの特筆すべき点は分散型プラットフォームや分散型SNSと言われ、サーバーやそのオーナーが1箇所ではないというところ。これが非常にユニークです。
これについてはインスタンスというMastodon用語と絡めて後述します。

尚、ページの最下部にMastodon用語をまとめていますので、本記事に登場するわからない用語はそちらを参照してください。

画面と機能の簡単な紹介

Mastodonの画面
Mastodonの画面

上は実際にMastodonにログインしたときの画面。
デスクトップ場合、全体が4つの窓に分割されているデザインとなっています。

左から、新規投稿、ホーム、通知、スタート(メニュー的なもの)となっています。

  • 新規投稿
    • 自分の投稿(トゥート)を作成するための窓。
      入力のためのテキストエリアがあるほか、画像追加ボタン、公開範囲ボタン、CW(コンテンツワーニング、閲覧注意)ボタン、文字数カウントと「トゥート」ボタンがあります。
      ツイッターでは投稿はそれぞれ「ツイート」と呼ばれますが、Mastdonでツイートにあたるのがこのトゥートということのようです。
      本記事でも以降は投稿を「トゥート」と記述します。
  • ホーム
    • ホームには自分のトゥートと、自分がフォローしているユーザーのトゥート、及び自分がフォローしているユーザーがブーストしたトゥートが表示されます。
  • 通知
    •  ログインユーザーへの以下の通知が表示されます。
      • 新しいフォロワー
      • お気に入り
      • 返信
      • ブースト
  • スタート
    •  メニュー的なもの。以下の項目が選択できます。
      • ローカルタイムライン
      • 連合タイムライン
      • ユーザー設定
      • お気に入り
      • ブロックしたユーザー
      • サーバー情報
      • ログアウト

触ってみて感じたMastodonの良いところ

  • とりあえず登場したばかりということでコミュニティが盛り上がってる!
  • リアルタイムでタイムライン表示が更新される!タイムラインを見ていると流れが速すぎてトゥートを読むことができないほど。(笑)

    タイムラインの流れる様子
    タイムラインの流れる様子のGIF
  • 発言が気楽。「この流れなら言える」じゃないけど、タイムラインの流れが速すぎてまさに「この速さなら言える」という感じ。
  • 日本語ローカライズが不十分で、ボタンやリンクの日本語がところどころ変なところ。(笑) 逆に愛せるって意味で良いなと。
    「連合」って!
  • インスタンスが分散されているため、特定の企業や組織にプラットフォームが牛耳られることがない、ということ。
    つまりTwitterならツイッター社、FacebookならFacebook社が運営してるけど、Mastodonは管理者がインスタンスごとに存在する。
    また、そのためインスタンスを建てる技術力さえあれば個人でもインスタンスを運用できるということ。
    イメージしづらければ、掲示板を思い浮かべてみるとわかりやすいかも。

    • 掲示板というプラットフォーム=Mastodonというプラットフォーム
    • 板=インスタンス
    • 板の管理者=インスタンスの管理者
  • インスタンス同士がつながる、という概念がユニーク。
  • エンジニア向けのエディタっぽい暗い背景色がいい感じ!
    さもドイツ人が作った、って感じ。
  • インスタンスの管理はインスタンスの管理者次第。
    • 機能の改善
    • ひとつのインスタンスが運用終了しても別のインスタンスに行けばマストドンというプラットフォームは終わらない!(重要)
    • 広告の導入も管理者次第!(たぶん)
      グーグルもユーチューブもフェイスブックもツイッターもいまやみーんな広告まみれだけど、中央集権的プラットフォームではそこに所属している人たちは管理者の運営から逃れられない(まぁサービス使うのをやめればいいんだけどね)けど、例えばマストドンのような分散型ではあるインスタンスの運営が気に入らなければ別のインスタンスに移るという選択肢が与えられる。

分散型ってすごい!

触ってみて感じたMastodonの悪いところ

  • デスクトップ版のUIがいまいち。
    例えば4つの窓を常に表示する必要はない(少なくとも常に通知窓が開いている必要はない)し、それらが等幅であるためにタイムラインのトゥートがすごく見づらい。良くも悪くも個性的という感じ。
    UIを効率的にしていくと結局TwitterやFacebookのようなUIになってしまって、それはそれでつまらないかもしれない。
  • Pawoo.netに投稿される画像の件(後述)は世界的な問題になっているけど、インスタンスや管理者が分散されているために、すべてのMastodonプラットフォーム、あるいは国や地域といった大きな枠で包括的に対処されるべき問題がインスタンス任せになってしまう。

特に後者はわりと致命的な問題を生み出しかねない気がする。
いままでになかった仕組みの中で問題が発生して、それに対処されていくのは世の常だけど、その中でプラットフォーム自体が潰れてしまわないか心配だ。。

今まさに問題となっていること(2017/04/15ごろ)

Pawoo.net(パウー)というpixiv(ピクシブ)が運営するマストドンにおいて、幼女の裸体の絵など倫理的に問題がある、あるいは閲覧が厳しく制限されるべきコンテンツが頻繁に投稿され、世界中のパウーとつながっているインスタンスに拡散されている問題。

国や地域によっては法的に問題のあるものを垂れ流している状態で、世界的にマストドンの問題として話題となっている。

性的なコンテンツが乱発されているのはパウーがピクシブ社ベースのプラットフォームであるために、ピクシブの一部そういったクラスタの人々が多く所属していることに起因している。

実際的にはこういったコンテンツを表示したくないインスタンスは当該インスタンス(ここではパウー)とのつながりを切ってしまえばいいのだけど、問題はコンテンツ画像がキャッシュされてしまいつながりを切った後もサーバーに残り続けてしまう点が問題視されているようです。

これはマストドン自体の問題としてGitのマストドンリポジトリで議論が進んでいる模様です。

所感

Twitterに乗り遅れた身としては、黎明期のTwitterを彷彿とさせる、って部分は実感はないけど、さもありなんとは思った。

ひとつのWebサービスや新しい仕組みの勃興に触れることが出来て貴重な体験だなと。

連合ってワードに触発されて個人的に思ったのは、特定のクラスタごとにインスタンスが建って、それらが繋がっていくと自分の興味あるクラスタの面白そうだな〜と。

逆に、mstdn.jpなんかは和製マストドンインスタンスの草分け的存在だからいろんなインスタンスとつながってもいいんだろうけど、それぞれのインスタンスがみんなそれやっちゃったら「どのインスタンスに所属するか」って基準がサーバーの安定性とかになっちゃって、結局カネ持ってる会社のインスタンスが強くなる、イコールほぼ特定の企業に牛耳られちゃうってことだと面白くないなと。

あと記事書いてる最中にすばらしいブログ記事を見つけたので、もっと深くマストドンを「理解」したい人は参考にどうぞ。

この記事にも書いてあるけど、脱中央集権、分散、というところが重要だし、興味深いところ。

いろいろまだ問題はありそうだけど、勢いがあって面白いし、がんばってどんどん成長していって欲しいなぁ。

そして一周して問題が一通り落ち着いたら、自分でインスタンス建てようと誓った次第でした。

ではでは。

補足:用語について

Mastodon(マストドン) SNSの名前
トゥート 投稿すること
ブースト Twitterでいうところのリツイート
インスタンス 個別のマストドンサイト、またはそのサーバー
ローカルタイムライン 自分が所属しているインスタンスのタイムライン。そのインスタンスに所属する人たちのトゥートが表示される
連合タイムライン 自分が所属するインスタンスがつながっている、別のインスタンスのタイムライン
CW(コンテンツワーニング) 投稿につける閲覧注意属性。「続きを見る」のように閲覧者の任意で内容を見させることができる

2 Replies to “Mastodon(マストドン)に触れて思ったこと。”

  1. マストドンの良い面ばかりを目にするこのごろですが、マストドンを悪用するとどうなるのかを示しているページがありました
    http://qiita.com/yamashitar/items/25251f7bd2dd2705dbff
    マストドンの面白いところはいろいろなインスタンスがあることですが、そのインスタンスの管理者が善人であるか悪人であるかなど考えたこともなかったのですが、もし悪人であった場合にはとてもひどいことになるように感じます

    1. すもも さま
      コメント、また良い記事も教えていただきありがとうございます。
      興味深く拝読させていただきました。
      実は私も自分専用のインスタンスを持つ前に一度オープンなインスタンスを建ててみたことがあった(公開リストのようなものには載せず親しい人にのみ公開)のですが、記事にあった規約や有事の際の対応について難しさを感じ、公開2日でクローズするといったことがありました。
      そのとき考えたことや、教えていただいた記事に触れる中で感じたことをこちらに書かせていただこうと思ったのですが、コメントに書くには少しボリュームが出てしまいそうなので、次の記事にて触れさせていただこうと思います。
      いちインスタンスを運営するにあたり、改めてセキュリティ周りを考える良いきっかけをいただきました。
      ありがとうございます。

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